散歩は身体を整えるだけでなく心も整えます
中国の老賢人は言いました。特別いいいことがあるわけでなくても、逆にくよくよと思い悩むようなことがあるときでも、ひとたび田園に杖を曳けば、嫌なことなどたちどころに忘れ去られて、快活な気分を取り戻すことができるのだ、と。
散歩がもたらす効果は、身体の爽快感だけでなく、気持ちにも快活さを付与してくれることです。そうした心身の快活さが、すなわち健康ですから、その健康維持に散歩はきわめて有効な手段です。
それでは、健康を維持するためには、どのように散歩に取り組んだらよいのか、考えていきたいと思います。
散歩は理屈抜きに毎日続けることが肝要です
散歩をすればすぐ、その日のうちに心身を爽快にする効果をもたらしてくれます。しかし、その爽快感が持続するのは1日だけです。次の日に備蓄することは出来ません。明日は明日の爽快感を手に入れるには、明日も歩く必要があります。それが毎日続きます。
極限に挑むスポーツの世界ではよく、練習を一日休むと身体は3日前に戻ってしまうといいますが、幸い散歩はそこまでシビアな健康法ではありません。しかし、散歩も一日休むと歩き出した時にしばらく違和感を持つことは誰しも、経験するところです。
これは主に、休むことで足の筋肉が落ちてしまうことからくる違和感ですが、それ以上に身体全体の血液循環なども悪くなりがちで、それが爽快感が失われることとも関係します。
ですから、散歩で健康を維持しようと決めたら、とにかく毎日休まないで歩くことが不可欠です。
意志の力よりも習慣が散歩を続けさせてくれます
人間には意志の強い人、そうでない人といると思いますが、たとえ意志の弱い人でも、正しい習慣を身に付けさえすれば後は、習慣が多くのことを成し遂げてくれるものです。散歩も例外ではありません。
最初は単調であまり面白いと思えない散歩も、毎日続けているといずれ習慣になり、以降は慣性の力も作用して時間が来れば散歩に出なくては気が済まなくなります。そこまで来ればしめたものです。あとは黙っていても健康が手に入ります。
まずそこへ行くまで、意識的に歩いてみてください。それが散歩健康法のアルファにしてオメガです。